ひこ美はちか子から相談されています。
私の実家よ。
どうして?
結婚したから、てっきりひこ助さんの実家を本籍にしたんだと思ってた。
うん、そういう人が多いよね。
ただ、本籍地って好きな場所を選んで良いのよ。
えっ!そうなの?知らなかった!
住民票・本籍・戸籍謄本などの違いについて、あなたはご存知ですか?
これらの違いと、書類が必要になった時の便利な取得方法についてお伝えします。
目次
そもそも住民票って何?
住民票は身近な気がするけど、元々どういうものなのかしら?
そうね、ちょっと役所の人に聞いてみようか?
住民票とは、住民基本台帳のこと
住民票(住民基本台帳)とは、日本の市区町村などで作られる「住民の記録」のことです。
- 氏名
- 出生の年月日
- 男女の別
- 住所とその住所を定めた年月日
- 世帯主はその旨、世帯主以外の者は世帯主の氏名とその続柄
- 本籍とその筆頭者(戸籍の表示)、本籍の無い者や明らかで無い者はその旨
- マイナンバー(個人番号)
- 選挙人名簿に登録されている者はその旨
- 住民票コード
- 国民健康保険・国民年金・児童手当、医療・介護保険等に関する事項
- 政令で定めた事項etc.
外国人の住民に関しては、国籍等も記載される。
思っていたよりも、たくさんの情報が載っているのね。
私が役所でもらう住民票って、こんなにいろいろ書かれていたっけ?
通常は、⑤以下の記載が省略されたものが交付される。
特別な請求理由が有った時のみ、申し出れば⑤以下も記載された写しが交付される。
請求して交付されるのは「住民票の写し」
住民票(住民基本台帳)とは「住所を公に証明する」ことを目的にした制度なんです。
そのため、一般的には「住民票を取る」と言いますが、本来住民票の原本は請求できません。
「住民票の記載事項を確認する必要がある」とされた場合(アルバイトの雇用などで求められることもある)に限り、請求すると「写しの交付」が認められています。
「写し」と言っても、コピーではありません。
「住民基本台帳から直接印字されたもの」に市(区)長等の印が押されて渡されます。
以前は誰でも「住民票の写し」の請求が認められていました。
ただ2008年以降は、個人情報保護の観点から、請求できる者は以下のように限られています。
- 本人又は本人と同一世帯に属する者
- 国や地方公共団体の機関
- 弁護士や司法書士などが職務上必要な場合
住民票の写しをもらうには?
なるほどね。
ところで、今はコンビニでも住民票の写しを取れたわよね?
いろいろな方法が有りますが、請求する人や場所により条件や手数料が変わるので、前もって確認する方が良いですよ。
本人、又は同一世帯の人が住所地で請求する場合
取り扱い窓口 | 持参するもの | 手数料 |
各市区町村の役所・支所・出張所の担当課や担当窓口、地域の郵便局 | 窓口に来た人の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポート等) | 1件300円 |
自動交付機・コンビニエンスストア(コンビニ交付には事前登録が必要) | 市民カード・住基カード・又はマイナンバーカード | 1件200円 |
(親族や代理人が請求する場合は、委任状やその他の書類が必要となる)
免許証の取得や年金申請で必要な場合、窓口においてある住民票請求書の中にある、「本籍・筆頭者の記載が必要」を選ぶと請求できます。
自分の本籍がどこかわからなくなった時も、この方法で確認可能ですよ。
「現住所」「住民票」「本籍」の住所はどう違う?
現住所と住民票が違うこともある!
現住所は、今生活している場所の事よね。
住民票の住所とは違うんだっけ?
違うケースは、わりと良くあるんじゃないかな?
例えば、大学進学で下宿している人や仕事で単身赴任の人は、いちいち住民票を移さずに、家族と一緒のままにしておくことが多いみたいね。
住民票の住所は、一緒に住んでいる家族(世帯)が単位です。
ただ単身赴任の場合、職場で現住所の住民票を求められることがあったりするので、そういう時は移さなかった事で不便を感じることもあります。
法律的には、「現住所=住民票の住所」であることが一般的です。
僕は、大学生の時に東京に下宿していました。
地方にある実家に住民票を置いていたので、選挙の時は投票用紙が実家に送られるんです。
気になってはいましたが、その度に帰省はできず、ずっと投票しませんでした。
でも、自分の故郷の政治にも、住んでいる東京のことにも無関心になってしまい、その点ではやや後悔しました。
投票できる権利を放棄してしまうのは、確かにもったいないわよね。
ところで、ちか子はどうして私の本籍について聞いたりしたの?
ひょっとして、彼氏との結婚が近いから気になりだしたりして!
それは、まだよ。
ただパスポートの申請で、この前戸籍謄本を取りに行ったでしょ?
今は本籍地が実家だからそこの役所で交付してもらったけど、結婚後はどうするのかな?って考えたのよ。
ひこ美は、どうしてまだ本籍地を自分の実家のままにしているの?
もちろん、初めはひこ助君の実家に移すつもりだったわ。
でも、もし今後海外赴任して戸籍謄本が必要になった場合、「自分の両親に代理で取って送ってもらう方が気楽だな」って思ったからよ。
本籍の住所はどこに決める?
「本籍」とは「戸籍のある場所」のことです。
住所は住んでいる建物に対してに付けますが、本籍は土地の番号や住所の区域に対して付けるんです。
「本籍」=「住所」にする義務が無いため、皇居や大阪城を本籍地にする人もいます。
全体では現住所や実家にする人が最も多いですね。
出生・結婚・死亡など「個人の一生が記録された身分証明書」のこと。
そして「夫婦とその子供(親子二代)の身分関係」が一つの単位として成り立っている。
記載されている内容
- 氏名
- 生年月日
- 本籍地
- 性別
- 戸籍に入った年月日
- 父母または養父母の氏名、および続柄
- 他の戸籍から入った人は元の戸籍等
戸籍謄本(抄本)はどうやって取るの?
戸籍謄本(こせきとうほん)と戸籍抄本(こせきしょうほん)はどう違うんだったっけ?
それは、最近取ったばかりの私に任せて!
戸籍謄本は、戸籍の内容を全て写したもののことを言い「戸籍全部事項証明書」または「全部事項証明書」とも呼ばれているわ。
戸籍抄本は必要な人の部分だけを写したものだから、「戸籍部分事項証明書」または「個人事項証明書」と呼ばれているのよ。
どんな時に必要になるの?
自分自身のことを証明したり、家族の間のつながりについて証明する必要がある時です。
- パスポートの発給申請
- 本籍地以外の市区町村に、婚姻届けを提出
- 生命保険の請求
- 年金の受給開始
- 遺言書の作成
- 相続の手続き
人生では何度か経験することなので、覚えておくと良いですね。
手続きによって、「戸籍抄本」で良い場合と「戸籍謄本」でなければならない場合が有ります。
どちらかわからない時は、「戸籍謄本」を取っておけば安心です。
どの方法で取るのがベスト?
「戸籍謄本・抄本」は、本籍地のある市区町村役場に申請します。
- 本人が直接役所に出向いて請求する
役所にある交付申請書に名前・本籍地・枚数を記入して申請
認印・本人確認書類・手数料が必要
- 代理人が請求する(使用目的を明記する必要がある)
本人からの委任状・代理人の本人確認書類・認印・手数料が必要
- 郵送で取り寄せる(下記の必要書類をそろえて役所に送付)
請求書(役所のホームページからダウンロードし印刷したものに記入)・本人確認書類(または代理人)の写し・委任状(代理人請求の時のみ)・切手を貼った返信用封筒(宛名に請求者の住所と名前を書く)・手数料(手数料分の定額小為替を郵便局で用意)
- コンビニのマルチコピー機で発行(コンビニ交付を導入している市区町村でのみ可能)
マイナンバーカードか住民基本台帳カード・手数料が必要
いずれの方法も、事前に該当する役所のホームぺージで確認!
役所に出向かずに済む。
役所の開いていない早朝や深夜の時間帯、また土・日・祝日でも発行可能
市区町村によっては、役所の窓口で申請するよりも手数料が安い
本籍を置く場所が変わった時は!
実は結婚後の本籍地を、式を挙げた「思い出の地」にしたいな!なんてロマンチックなことも考えていたんだ。
でも、遠くて親も友人も住んでいない場所だと、戸籍謄本を取らなきゃいけない時に面倒かもしれないな。
郵送で取り寄せるとなると、10日ほどかかるらしいわ。
結婚した後って、金融機関の口座名やクレジットカードの氏名を変える手続きが要るでしょ?
旧姓と新しい姓を確認するために、場合によっては「戸籍謄本」を提出することもあるわ。
請求するのが不便な場所をわざわざ本籍地にすると、後悔するかもしれないわね。
私は看護師なんです。
看護師免許や薬剤師免許のような国家資格は、本籍地が変わった場合に変更手続きをしなければなりません。
うっかり忘れると、資格が無効になってしまいます。
運転免許証やパスポートも同じで、気をつけなければなりませんね。
公的個人認証サービスとは?
「公的個人認証サービス」を使うと、自宅や職場のパソコンなどから、住民票の写しや印鑑登録証明書、戸籍の附票をオンラインで請求できます。
そのためには、電子証明書入りのマイナンバーカードや住基カード、ICカードリーダライターが必要です。
ただし、証明書を受け取るには申請後に役所に出向く必要があります。
窓口に出向いたり、書類を郵送するための時間やお金が節約できる。
ただし、証明書の期限は5年間のため定期的な更新が必要。
まとめ
住民票は
- 現住所、又は家族と住む住所が一般的
- 住民票の写しは「住所を証明する」ために必要
本籍地は
- 自由に決めることが出来る
- 戸籍謄本は本籍地のある役所でしか取れない
- 戸籍は「自分自身や家族を証明する」時に必要
以前に比べると、住民票や戸籍謄本の請求方法は進化しています。
是非新しい便利な方法を覚えて、利用してくださいね。
ちか子が結婚する時は、本籍をどこに置くのかな?
うん、今からじっくり考えておこう!
まだ直接引越業者に電話見積もりをしているんですか?
その判断、めちゃめちゃ損ですよ。
引越業者が提示する金額が、一番安いとは限りません。
むしろ営業マンは「価格交渉をすることを前提」で話すので、何も知らないでいると「本来の2倍以上」お金を取られてるかもしれませんよ。
仮に単身引越しの金額が10万円と言われた場合、ホントは5万円程度で引越しができたかもしれません。
その差は5万円です!
お得に引っ越す方法を知らないだけで、悲劇が待っています。
働いて稼ぐとしても、時給1,000円として頑張っても50時間も必要です。
1ヶ月のうち4分の1も、タダ働きになっちゃいますよ。
逆に5万円あったら、何をしようかな?もし引越し先にエアコンが無くても、あなたに知識があったお陰で、ほぼ無料で手に入りますよ。
引越しを頑張ったんだから、ご褒美に美味しいものを食べちゃいましょう!
上手に引越しをする人は、これと言って難しいことをしている訳ではありません。
「一括見積もりサイト」を活用して、「価格交渉をする」たったこの2つだけです。
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ひこ美の本籍って、今どこにあるの?