引っ越し当日に、犬にストレスをかけさせないための対処法は?

──私の名前はひこ美。

買い物と美味しいものを食べることが趣味の、どこにでもいる普通の主婦です。

全国転勤が多くて家には不在がちだけど、週末には家族サービスをしてくれる優しい旦那と、

５歳になったばかりの、とってもやんちゃだけど可愛い息子。

そして大切なペット、犬のらぶに囲まれて幸せな毎日を送っています。

旦那のひこ助はとても優秀な会社員なので

「数年後には経験を積むために海外転勤してほしい」と上司に言われているようです……

海外転勤となると、やっぱり家族全員で引っ越しした方がいいわよね……

でも私、今までに一度も引っ越し経験したことがないから不安だわ……

ちび助とらぶを連れて近所にある実家へお邪魔していた時、

私はふっとそんなことを零しました。

すると和室でテレビを見ていた父・敏夫が、こちらに来て言ったのです。

ひこ美、

お前も初めての引っ越しでそりゃぁ不安だろうが、

引っ越しに付き合わされるペットも大変なんだぞ。

そうよ。

人間の都合で振り回されるペットも、すっごくストレスを感じるんだから！

ええっ！？

動物もストレスを感じるの！？

今回は、「引っ越しの時にワンちゃんにストレスをかけずに引っ越す方法」をご紹介します。

動物もストレスを感じるの？ストレスによるサインにはどんなものがある？

ええっ！？

動物もストレスを感じるの！？

当たり前だろう？生き物なんだぞ。

人間と同じようにストレスのひとつやふたつ、感じたりするさ。

……そうよね。

よくよく考えてみれば当たり前よね……

ねぇ、じゃぁ犬がストレスを感じているサインとかってあるのかしら？

勿論あるわよ。

じゃぁこれから、ストレスのサインはどんなのがあるのか教えてあげる。

見落とさないで！ワンちゃんが感じてるストレスのサイン！

動物は喋ったり筆談したりなどの自己主張ができないけども、

注意して観察してみると、人間以上におしゃべりだったりするの。

大切なペットの行動をよく見るようにして。

以下のような行動を取っているなら、ストレスを感じているまぎれもない証拠よ。

• トイレができなくなる
• 下痢、食欲不振、寝つきの悪さなどが目立つようになる

他にも、今まではできていたお留守番ができなくなったり、よく吠えるようになってきたなぁと感じたならば要注意です。

そう言えばなんだか最近、

らぶも良く吠えるようになっているわ……

子犬の頃の吠え癖が再発したのかと思っていたのだけど……

ひこ美の感じてる引っ越しへのストレスが、

らぶにも影響してしまったんだろうぁ。

うう……

ごめんね、らぶ。

引っ越しが与えるワンちゃんへの影響は？

引っ越す前からもうらぶにストレスを与えてしまってるなんて……

今既にこうなら、引っ越した後はどうなっちゃうのかしら……

こらこら、更にらぶに不安を与えてどうするの。

……でも、そうねぇ。

後学のために「引っ越しが与える犬への影響」について、詳しく教えるとしましょうか。

引っ越しは人間のみならず、ペットにも変化をもたらす？

大抵の人ですらストレスを覚えるような環境の変化は、動物にとってもストレスになります。

しかし、それは至極当然と言えるかもしれません。

人間の言葉がわからない動物たちからすれば、

ある日突然知らない場所へ連れて来られたも同然なのですから。

さっきも言ったように、

犬はストレスを感じると食欲不振になったり、

今までできていたおトイレができなくなったりするの。

それだけじゃないぞ。

あまりに繊細な性格の子だと体調を崩して、

最終的に死んでしまったりもするからな……

──どこか遠い目をしてそう語った父。

私は覚えがありませんが、まだ新婚の時にペットを連れて引っ越しした経験でもあるのでしょうか？

その横顔はとても悲しそうで、私はかける言葉が思いつきませんでした──

新しい環境にワンちゃんが慣れるには、大体約3か月ぐらいかかります。

忙しなく吠えてしまうこともあるでしょう、落ち着きなく辺りを動き回ってしまうこともあるでしょう。

しかし慣れるまでの間は決して急かさず、そして粗相をしてしまっても決して叱らないであげてほしいのです。

一番不安に思っているのは、誰でもないワンちゃん自身なのですから。

わかったわ。

じゃぁ大切なペットのストレス解消のために、私たちが何かできることはあるかしら？

そうねぇ。

結構いっぱいあるわよ？例えば……

大切なペットのストレス解消のために、私たちが何かできること。

それは主に以下のようなものがあります。

• 前の家でも使用していたおもちゃやグッズを持っていく
• トイレやケージの配置を、できるだけ前の家と同じようにする
• ワンちゃんが慣れるまでは、なるだけ側にいてあげよう

積極的に散歩に出かけるのも手よ。

ストレス解消にもなるしな。

古いからボロボロになってしまったからと言って、

引っ越しの際にワンちゃんのおもちゃやグッズを捨てたり、

新しい家に引っ越したからと言って、トイレやケージの配置を思い切って変えてみる……

なんてことはしないであげてください。

そして引っ越した後は

ペットのそばにできるかぎり一緒にいてあげたり、

お散歩に積極的に出かけたり

してあげてください。

適度な運動をすることはストレスの解消にも繋がりますし、

何よりお散歩はワンちゃんにとっても少ない楽しみの一つでもあります。

なるほど、いっぱい散歩させてあげたらいいのね！

ただし最初は犬も怖がっているだろうから、新居の周辺を巡る程度にな。

慣れない道を歩くのは、人間だって不安になるものですよね。

幾らお散歩が大好きだからと言って、見慣れない場所を歩くのはワンちゃんにとっても怖いものです。

始めは、新しい家の近所を軽く歩き回る程度にしておくといいですよ。

ペットの引っ越し方法について～大切なワンちゃんのストレスを軽くするために～

ところでひこ美、

もしも「ひこ助くんの海外転勤が決まったら」の話だけど、

らぶはどうやって連れていくつもりなの？

え？えーっと……そうねぇ。

オプションでペット輸送を行ってくれる引っ越し業者に頼もうかな？とは考えているけど……

念のためにどんな引っ越し方法があるのか、今のうちに調べておいた方がいいぞ。

それもそうね。

ちょっと調べてみることにするわ。

ペットとの引っ越し方法は、大体以下の三種類となります。

自家用車での移動が良い！？

自家用車での移動手段だとペットの負担を和らげることができます。

環境の変化に人間以上に敏感なペットにとっては大好きな家族と一緒に居られる上に、知らない人との接触も少ないので、一番いい方法かもしれません。

移動距離がそれほど長くないのなら、こちらの手を利用するのもいいかもしれません。

ペットの輸送を専門に行っている業者に任せる

思い切って「ペットの輸送を専門に行っている業者」に任せてみる、というのも一つの手です。

費用は決して安くはありませんが、動物の生態に詳しいプロが付きっきりで見てくれるので安心です。

ペットも運べる引っ越し業者を利用する

よくあるペットとの引っ越し手段の中では、一番スタンダードな方法と言えます。

最近はペットとの引っ越しもオプションサービスに入れてる業者も多く、

中にはペットの輸送が可能な専門業者に仲介してくれる場合もありますので、

自分で依頼を申し込む必要はありません。

しかし業者によっては断られてしまう場合もあるので、見積の際に相談しておくのがベストですね。

ひこ美は海外転勤だから、自家用車での移動は避けた方がいいな。

だからと言って新幹線や飛行機と言った公的機関を利用するのは、

ペットへの負担がかなりかかるからやめておいた方がいいぞ。

そうね……

らぶは大型犬だし、キャリーバッグに入らないし……

飛行機だと「貨物扱い」になるしね。

らぶを荷物扱いは……ちょっと……

まとめ

犬が感じてるストレスのサイン一覧は

• トイレができなくなる
• 下痢、食欲不振、寝つきの悪さなどが目立つようになる
• 無駄吠え、留守番などができなくなる

犬が感じているストレスを少しでも軽減させるために

• 前の家でも使用していたおもちゃやグッズを持っていく
• トイレやケージの配置を、できるだけ前の家と同じようにする
• ワンちゃんが慣れるまでは、なるだけ側にいてあげる

ペットに負担をかけさせない引っ越し手段はどんなものがある？

• 自家用車での移動
• ペットの輸送を専門に行っている業者にお任せする
• ペットも運べる引っ越し業者を利用する

らぶ～！

私、絶ッッッ対にストレス軽減対策を徹底するからね！！

私に抱きしめられ無邪気にパタパタと尻尾を振るらぶ。

何かわからないけど嬉しい！

もっと抱きしめて。

置かれた状況も言葉の意味もよくわかっていないようでしたが、とても嬉しそうにしていました。